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déconstruction des idoles ──アイドルの脱紺築




岡女合唱部(偽)  

こんな「岡女」が見てみたい、という願望に形を与えてみました。
でも、過去の「岡女」をまともに見直していないので(最悪)、
出来はグズグズです。「岡女」ファンの人、笑って許してください。
('04/04/10いよいよ本日、本物の「岡女合唱部」が放送されます。
おいらが書いた偽者にはない素晴らしさがあるでしょう、きっと)

第1回:登校編
第2回:チーム分け編
第3回:個人戦編
第4回:団体戦&エキシビション編
第5回:(最終回)結果発表&すき焼き編

2004/3/29(月) Part.1 登校編

某月某日。
都内某所では、ある学校を借り切って、とある国民的アイドルグループが、この春行われるミュージカルのための収録をすることになっていた。

一方、こちらには、例によってSP前夜には必ず徹夜してテンションを高めるという気合いの入れようで、誰よりも早く楽屋入りし、愛する生徒たちが登校するのを今や遅しと待ちうけている一人の高校教師がいた!

(背の小さい猿顔の男が、教壇上で腕組み)

(相変わらず、目は正面をキッと見据えている)

9:00AM
委員長登校。
ガラガラと戸を開けると、オカムラ先生と目があう。途端に爆笑。

オカムラ先生。 お早う!
委員長。 ……! あはははははははは!

一瞬驚き、すぐに笑い崩れる飯田。笑いながら扉を閉める。

オカムラ先生。 (がらがらと扉を開けて)委員長、お早う!
委員長。 あははは! (と、言いながら、また扉を閉める)

オカムラ先生。再び扉を開ける。

するとそこには、指で鼻をブタッ鼻にして、思いっきり変顔をしている委員長が。

オカムラ先生。 飯田! 誰がしょっぱなから、そんなに飛ばせと言った? 面白いです。面白すぎます!
委員長。 いやー、ここで写っておかないと、あとはほとんど抜いてもらえないでしょー?
オカムラ先生。 お前、自分の立場よく分かってるな。むしろ、分かりすぎてないか?
委員長。 リーダー稼業もながくなるとねー。
ヤベッチ。 飯田さん。苦労してはるわ。エライですわ。

9:04AM

続いて、岡女2トップが、扉を開ける。

オカムラ先生。 お早う!
あいぼん。 きゃーーーー
のの。 でたーーーー
オカムラ先生。 何が出たんだよ。人をお化けみたいに言うな!
あいぼん。 あれ? 今日、ミュージカルの……
のの。 ……収録が……
オカムラ先生。 ミュージカルはやりません! 早く席に着きなさい!

9:07AM

続いて、石川と吉澤が。扉を開けて絶妙のびっくり顔。にやけるよっすぃー。石川は笑いつつ俯いてしまう。
(尺の都合で編集カット)

9:11AM

続いて5期メンバーが。引き戸を開けて、びっくり顔。

オカムラ先生。 はい、お早う。
愛ちゅん。 お、おはようございます……あれえ、今日ミュージカルの収録……
オカムラ先生。 ミュージカルはやりません!
小川。 あのぉ! すき焼き食べれるって聞いたんですけど。
オカムラ先生。 すき焼きも出ません! なんだよ、すき焼きって。
紺野。 (本気で悲しそうな顔をしながら)今日、一杯食べようと思って、朝ごはん抜いてきたのに……
ガキさん。 あの、わたしも抜いてきたんですけど。
オカムラ先生。 知るか! 早く席に着きなさい。

「すき焼き」「すき焼きは?」とつぶやきながらも、すごすごと席に座る5期メンバー。


9:21AM

続いて、6期の4人が引き戸を開ける。

オカムラ先生。 お早う!
藤本。 お早うございます♪ オカムラ先生今日もちっちゃいですね……って…………へ!?

ミキティの強烈なビックリ顔UP。

ヤベッチ。 グレードアップしてはる。ノリツッコミに磨きが掛かってはるわ。
田中。 あのぉ! 今日、ミュージカルのインサート映像の収録だって聞いたんですけど……
オカムラ先生。 ミュージカルはやりません! 何だよ、インサート映像って?
藤本。 あのですねえ、今度やるミュージカルって、学園モノでぇ、それで『すき焼き部』ってのが出てくるんですけど。
オカムラ先生。 何だよ、すき焼き部って。ふざけた部活だな。だいたい、モーニング娘。で学園モノといえば、岡女に決まってるんだよ! 何、勝手なことやってるんだよ。
藤本。 いや、普通にお仕事……
オカムラ先生。 素で返すな! キャラを考えろキャラを! ……まあいい。で、何なんだよインサート映像って?
田中。 あのっ! 舞台上で、本当にすき焼きやる訳にはいかないじゃないですか。それで、みんなですき焼きしている映像をあらかじめ準備して置くんだって。
亀井。 スケジュール表にもそう書いてありました。
シゲさん。 あのぉ、すき焼き食べられるんですよね、今日。
オカムラ先生。 すき焼きは出ません!
4人 ええええええ!?
藤本。 お肉食べれないんですかぁ?! 話が違ーう!
オカムラ先生。 藤本。……キサマが藤本か。
藤本。 いやいやいや。体育祭の時から知ってますよねえ。
オカムラ先生。 先生に向かって、そのキツいつっこみはなんなんだよ、藤本。
ヤベッチ。 ええんちゃいます? キャラを考えはったんとちゃいますか? 合うてますよね、ある意味キャラに。
オカムラ先生。 藤本ォ!
藤本。 (ちょっとワルっぽく)なんすかぁ?
オカムラ先生。 転入してきてからはうまくネコをかぶって大人しくしているようだけども……
藤本。 はぁ? ネコかぶってませんけど。別に普通ですよ。ねえ! ミキ普通だよねえ? (と6期三人を見渡す。)
亀井道重田中 (黙ってうなずく)
オカムラ先生。 見てみぃ! 脅えてるやないか!
藤本。 そんなことないよねぇ!? 普通に仲良くしてるよねえ!?
亀井道重田中 (笑いをこらえつつ、黙ってうなずく)
オカムラ先生。 まあいい。席に座りなさい。今日はきっちり化けの皮をはがしてやるから覚悟しておけ。

《岡女の教育方針1 和を大切に》

藤本。 化けの皮ってなんすかね、化けの皮って。(苦笑)

席に座る6期。




……またいつもの窓側後ろの指定席が空いたまま……


例によって、なかなか姿を現さない矢口。


恒例のイライラするオカムラ先生の絵。その横で、ひっそりと俯くサノアナ先生。暇を持て余し、退屈そうに後ろで立っているヤベッチ。








9:43AM

ガラッと引き戸を開けて、オカムラ先生。の顔を見た途端に、ガハハハハと爆笑する矢口。

オカムラ先生。 遅い! ヤグーチ! そして、ウケるのが早すぎる!
ヤグチ。 (笑い続ける)
オカムラ先生。 まーた遅刻かお前は。一体何分待たせるんだよ。ヤグーチ!
ヤグチ。 いやいやいや。全然、集合時間前ですよねー。遅刻してないし。
オカムラ先生。 みんな、ずっとお前のことを待ってたんだよ! ヤグーチ! みんなに謝りなさい。待たせてごめんなさい、て言え。
ヤグチ。 えー、いやです。遅刻してないもん。
オカムラ先生。 ヤグーチ!
ヤグチ。 いーじゃん!
オカムラ先生。 イージャン!? (目を剥いて怒る)
ヤグチ。 あの! このネタ、さすがにもう飽きられてると思うんですけどっ!
オカムラ先生。 ……お前は、どうして脚本を根底から否定するようなことを……作家の先生が夜も寝ないで昼間寝て一生懸命書いた台本を……もういい……席に座りなさい……

(頭を抱えて凹むオカムラ先生)

矢口、勝利の笑みを浮かべ、意気揚々と自分の席に向かいながら、他のメンバーに向かって言う。

ヤグチ。 あれ? 今日、確かすき焼きって言ってたよねぇ?
オカムラ先生。 見れば分かるだろう。すき焼きは出ません!

(口々に「すき焼き」、「すき焼き食べたかったー」との声が)

オカムラ先生。 私語は慎むように! よーし。全員揃ったな。委員長! 号令!
委員長。 起立! 礼! おはようございます!
岡女生徒。 おはようございます!
オカムラ先生。 はいお早う。
委員長。 着席。
オカムラ先生。 えー。今更自己紹介もなんですがー、お約束なのでー、私が、このクラスの担任の……

恒例の派手なアクションで、黒板に大書。『岡村隆史』

オカムラ先生。 オカムラタカシです。
藤本。 先生! それ、みんな知ってますよ。(笑)
オカムラ先生。 藤本。お前、今日はトコトンやる気だな……それならこっちにも考えがあるからな。
藤本。 やる気ってなんすか、やる気って(笑)
オカムラ先生。 ……まあいい。覚えてろよ。……えー、そしてこちらが副担任のサノアナ先生です。最初に注意しておきますがー、サノアナ先生は、こちらから指示があるまで、一切いじらないように。

《岡女の教育方針2 サノアナは徹底放置》

ヤベッチ。 またうちらのときと同じ注意やわ。
オカムラ先生。 そして、後ろにつっ立っているのがヤベさんです。影の司会進行とは名ばかりで、しょうもない茶々を入れる担当です。しかし、先生の説明がワケ分かんなくなった時には、一応彼に訊いてください。ただし、余計にワケ分かんなくなっても先生は知りません。
ヤベッチ。 どういう紹介ですのん?
オカムラ先生。 それではー、これから今日の行事の内容を説明……

ふと見ると、辻ちゃんが何やら妙な行動を。
黒板の横に掲示されている、ハマグチェ理事長の肖像画に注目しよう!

その絵の真ん中から顔を出し、微動だにしないで自分の出番を、じーっと待っているハマグチェ理事長。
こともあろうに、その理事長を笑かそうとして、辻ちゃんはみんなに気付かれないように密かに変顔を繰り返していたのだ!

オカムラ先生。 辻どうした?
のの。 あ。何でもないです。(笑)
オカムラ先生。 いい加減、分かってると思うけども。番組の流れとか考えろよ、辻。
のの。 はーい。すみませーん。
ヤベッチ。 まだ、あそこに注目させたらアカンちゅうことですわな。
オカムラ先生。 それでは、これから今日の行事の内容を説明します。
田中。 すき焼き大会ですよね、先生♪
オカムラ先生。 何度も言うように、すき焼きは出ません!
ヤグチ。 え〜〜〜〜〜〜、すき焼き食べたかったのにー! すっきやきっ! すっきやきっ!
全員。 (まるで打ち合わせたかのように)すっきやきっ! すっきやきっ! すっきやきっ! すっきやきっ!
オカムラ先生。 ウルサイ! 何なんだよ、お前たちは。先生は恥ずかしいです。悲しいです。 
あいぼん。 ハイ!先生! すき焼きやらないで、今日は何をするんですか?
オカムラ先生。 加護……お前は、いつまで食い気キャラなんだよ。
のの。 私たち、色気より食い気だよねえ♪
あいぼん。 花より団子って言うじゃないですか。
全員。 そうだそうだー♪ (と言いながら拍手。)
オカムラ先生。 (呆れてモノも言えない)
藤本。 じゃあじゃあ、勝った人はすき焼きってことで。
オカムラ先生。 勝つ、ってなんだよ。
藤本。 どうせ、ゲームとか、勝負とかやるんですよねえ、また? 何やるんですか?
オカムラ先生。 (無視しつつ)それではー、今から今日のー……
藤本。 シカトだよ。
あいぼん。 あのっ! 何をやるにしても、勝ったらすき焼き、これは約束してください!
オカムラ先生。 お前たちはすき焼き、すき焼き、って。食べることしか興味ないんか?
のの。 先生。知らないんですか? うちらはご褒美が掛かってないと本気になれないんですよ♪
ヤグチ。 のの! それは本当でも言っちゃあダメだから!

教壇上で、沈没するオカムラ先生。

ヤベッチ。 おかむらセンセ。大丈夫でっか? かなりヤラれてますよ。
生徒全員。 すっきやきっ! すっきやきっ! すっきやきっ! すっきやきっ!

こうして、「勝ったらすき焼き」というご褒美の約束を実力でもぎ取ったオカムラ女子高等学校の生徒たちは、ようやく、本日の行事の内容を説明されることになった!

オカムラ先生。 お前たちは本当に食い気だけだな。
委員長。 食い気も色気もありますよ。(セクシーな表情で、投げキッス)
シゲさん。 文武両道です。
ヤグチ。 道重、それは意味が違うから。
シゲさん。 ???
オカムラ先生。 今回の岡女は、ちょっと芸術的に行きますよー。
全員。 えーーーー? ヤダー!
オカムラ先生。 イヤだとは何だ、イヤだとは!? お前たちアーチストちゃうんか?
ヤグチ。 いやー、一応、そうなんですけど……
ヤベッチ。 一応、言うたらアカンですわ。立派なアーチストですやん。
オカムラ先生。 ええー、今日のお題は合唱です。
全員。 えーーーーーー?? 合唱?? ぎょええー!

教室内は騒然。
高橋が一人嬉しそうにしているが、埋もれてしまって目立たない。

オカムラ先生。 そうです。合掌……皆さんご一緒に(と言って目を閉じ、掌を合わせる)
全員。 (手を合わせて目を閉じる。)




(そのまま沈黙。)











オカムラ先生。 ……ツッコムんは誰や? ヤグーチ!
ヤグチ。 えー!? おいらですか?
オカムラ先生。 ここでお前がツッコまないでどうするんだよ。
ヤベッチ。 愛のムチやね。要求レベルが高かなってきました。吉本の養成所レベルや。
オカムラ先生。 頼むぞ、ヤグチ。
ヤグチ。 はい。頑張ります。
オカムラ先生。 ようやく本題に入りますがー。

えー。
今までぇ、我がオカムラ女子高等学校ではぁ、一番頭の悪い「バカ女」ぉ、ぇ、そしてぇ、一番運動音痴な「クソ女」を、決めてきました。

今回はぁ、音痴は音痴でもぉ、運動音痴ではなくぅ、ただの音痴を決めます。

生徒たちから、悲痛な声、「マジですかぁ?」「やばいよー」「シャレになんないよね」等の声があがる。

オカムラ先生。 誰が一番、音程が取れない音痴な女なのか、つまり………… (黒板にでかでかと板書をはじめる)

音女

オカムラ先生。 これを決めます。
ヤグチ。 おとじょ? マジで? シャレになんないですよ、コレ。
オカムラ先生。 えー、今回に限り『女』は、ジョではなく、メと呼びます。つまりオトメを決めます!!
おとめ組。 えええええ? 何でえ? (大ブーイング)
藤本。 なんで、オトメなんですか? オトジョでいいですよね、別に?
オカムラ先生。 えー、今回の企画は、ご想像の通り、企画自体が地味です。
見せ場が少ないです。
おまけに、なんとも理解不能な原因により、今回に限って、作家先生がいつもの優秀な先生ではなく、しょうもない、へっぼい人(注:痛井ッ亭。)が書いているので、まともな内容がありません。
で、少しでもTV的に盛り上げるために、今の藤本のようなリアクションが欲しかったわけですね。それが理由です。
藤本。 どういう理由ですかね、それ。
オカムラ先生。 とにかく今回はオトメを決めます。既に、そう決まっているので文句は言わないように。いいですね。

それとー、言っておきますがー、オトメになったからといってぇ、オイシイとかー、罰ゲームがあるとかー、番組に貢献してくれてエライとかー、目立つとかー、そういうことは一切ありません。

ただ、音痴が決まるだけです。

教室中が予想を越えた不満の声で溢れる。
「えー、最悪」「無理。マジで無理」「やばいんじゃないのコレ」

(道重が困ったような、微妙な顔をして、隣の田中に何か話しかけている。)

(紺野が、既に、まじで凹みモードに突入しかけている。)

(紺野の様子を、心配そうに見ている麻琴。)

岡女史上最悪の険悪なムードの中、その場を盛り上げようと必死で頑張るオカムラ先生は……

オカムラ先生。 高橋は合唱部だったな?
高橋。 はい。メゾのパートリーダーしてました。
オカムラ先生。 メゾ?
高橋。 はい。あのお、ソプラノ、メゾ、アルトって三つのパートがあってえ……メゾってゆーのは、真ん中のお……
ヤベッチ。 とにかくリーダー格やってん。
オカムラ先生。 頑張れよ。期待してるぞ。
高橋。 はい。プレッシャーはありますけどお、頑張ります。
オカムラ先生。 道重。具合でも悪いんか?
大丈夫?
シゲさん。 ………………がんばります………………
オカムラ先生。 紺野! なんか暗くないか?
こんこん。 そーんなことないですよー…………
オカムラ先生。 大丈夫か。素に戻ってないか?
ヤベッチ。 ある意味、紺野さんにとっては正念場かも知れませんね、今回。
オカムラ先生。 ……紺野は、学力テストでは才女。体育祭でもAクラス。知力と体力を合わせ持っているからな。今回も大いに期待しているからな。

《岡女の教育方針3 優等生にはプレッシャーを与えスパルタ式で》

こんこん。 はいー……がんばりまーす…………

(困)


ヤグチ。 こんこん、すごいプレッシャー感じてるよ……
オカムラ先生。 ……石川も内心ドキドキしてるんとちゃうか?
梨華ちゃん。 失礼なこと言わないで下さいよ。任せてください!
オカムラ先生。 頑張れよー。

……それではー、これから、サノアナ先生のほうから、具体的な種目とルールの説明をしてもらうのでー、耳の穴をかっぽじってー、よーく聞くように。

(次回、「チーム分け編」。乞うご期待……ってか、見捨てないで……)

2004/3/31(水) Part.2 チーム分け編

サノアナ先生。 それでは、これからルールをご説明いたします。

生徒たちの運命を決める、そのルールとは一体?

第1種目:個人戦

『コールユーブンゲン第1巻』の練習曲の中から、課題曲が3曲提示される。それを個人個人で練習し、発表時に、オカムラ先生がそのうちの1曲を指定。
練習時間は無制限。思う存分練習しよう!
ただし、時間をかければかけるほど、他メンバーを待たせるプレッシャーが高まってしまうので要注意!


第2種目:団体戦

14人を5、5、4人の3チームに分けて勝負。
課題曲はアルカデルト作曲の『アヴェ・マリア』(女声2部合唱)。
これをチームごとに練習し、順に発表して優劣を決定。

ただし、団体戦には個人戦の成績が加算されるので、すき焼きを確実にGETするには、個人戦の成績も重要なポイントに!

そして最終的には、栄えある団体優勝、個人優勝(MWS=Most Wonderful Singer)が選出され……
そして!
もっとも音痴な女、選ばれたらチョー最悪、歌手生命を絶たれる危険すらある「音女(オトメ)」が選ばれるっ!

(ルール説明の間にも、ますますムードは険悪に。どんどん教室内の空気が淀んでいく。)

委員長。 やっぱりヤバいよね。
ヤグチ。 個人戦の成績が団体戦にも反映されるってことがツライよねー。
オカムラ先生。 どうした。暗いぞみんな。
盛り上がって行こー!
優勝したら超高級スキヤキですよ、みなさん! ねえ、サノアナ先生!
サノアナ先生。 はい。今、スタッフが急遽、準備を進めておりまして。
和牛の最高峰、松坂牛の特級品、A−5クラスをご用意いたしますので。
調理にも、スキヤキ専門店の老舗の調理人さんを手配していただけるよう、プロデューサー自らじきじきに交渉中です。
生徒たち。 おー。(少し元気が出る)
サノアナ先生。 さあ、盛り上がってまいりましたところで。チーム分け行きましょう、チーム分け。
今回3チームに分かれていただきます。
それぞれのリーダーは前に出てください。

まず、飯田チームリーダー、飯田さん。
次に、矢口チームリーダー、矢口さん。
そして、石川チームチーダー、石川さん。

(三人、前に出て、教壇の上に立つ)

オカムラ先生。 それでは、飯田から順に、一人づつメンバーを選んでもらいます。
言っておきますがー、すき焼きが食べられるのは優勝チームのみです!
真剣に考えて下さいよ。

岡女は、某テレ東とは違いー、某国民的アイドルグループが得意とする、負けても食べる、とか、収録後に食べる、とか、ずるして引き分けに持ち込む、とかいった方法は一切認めません。岡女は常に真剣勝負ですからね。ガチンコですよ、皆さん!

《岡女の教育方針4 岡女はハロモニとは違うぜ》

ヤグチ。 ちょっと待って下さい。ジャンケンとかしないんですか?
石川。 ズルくないですか?
オカムラ先生。 岡女では常に年功序列が原則です!

《岡女の教育方針5 日本人なら年功序列》

委員長。 (腰に手を当てて仁王立ちしながら)モーニングのリーダーはあたしなのよ。よろしくね。
ヤグチ。 どこかで聴いた科白だ(笑)

(画面右下にワイプでハワイ特番の中澤姐さんの画像が出る)

サノアナ先生。 では、まず飯田さんから、ひとり選んでください。
委員長。 ウーン……どーしよーかなー……じゃあ、高橋。
高橋。 ハイ!(元気よく挙手。超笑顔♪)
サノアナ先生。 じゃあ、飯田さんの前に並んで下さい。
ヤベッチ。 ちなみに飯田さん? 高橋さんを選んだポイントは?
委員長。 そうですね。確実にすき焼きを狙えるメンバーってことで。
オカムラ先生。 いいよー。マジになってきてるよー。いいよいいよー。
サノアナ先生。 では次はヤグチさん。
ヤグチ。 じゃあ、藤本で。

(ミキティ、黙って前に出る。笑顔なし。真剣そのもの)

(テロップ:ロマンティック戦闘モード)

ヤベッチ。 ミキティを選んだポイントは?
ヤグチ。 そうですね。おいらがソプラノなんで、アルト声で最強な人ってことで、ミキティを。
サノアナ先生。 飯田さんの、なりふり構わず勝ちにいく作戦に対して、矢口さんは音楽的な戦略を早くも考えていらっしゃいますね。
では次に、石川さん。メンバーを指名して下さい。
石川。 わたしはよっすぃ〜で。
ヤベッチ。 それはどういう理由で?
石川。 よっすぃ〜は、フットサルでも主将なんで、勝負強さで……
オカムラ先生。 フットサルと合唱関係ないやん。全然別モンやん。大丈夫か?
それ以前に、勝負強さとかいうけども、フットサルで勝ったことあるのか? 自分ら。
石川&吉澤 ……(ムッ)
サノアナ先生。 とにかくパワーで勝負ってことですよね? そうですよね? ね?
石川。 はい! ゼッテー負けねえ(握り拳)って感じでいきます♪
吉澤。 (石川のモノマネをしつつ)はい! さくら満開(握り拳)って感じで行きます♪
サノアナ先生。 では飯田さん。二人目を指名してください。
委員長。 じゃあ、のので。
ヤベッチ。 それはどこがポイントですのん? バカ女ですやん。大丈夫ですか?
委員長。 そうですね、ののの食い意地に賭けてみました(笑)。すき焼きがかかっているので、すごいパワーを発揮してくれると思って。
サノアナ先生。 説得力がありましたね。いまの説明。
じゃあ、矢口さん、二人目は誰を。
ヤグチ。 田中で。理由は、声量と、あとは根性に期待ですね。
サノアナ先生。 じゃあ次は石川さん。
小川。 あ、あのっ! わたし石川チーム希望しますっ!!
ヤベッチ。 おおっと。逆指名や。どうなんですかオカムラセンセ。逆指名はありなんですか?
オカムラ先生。 逆指名は…………アリです!

(騒然とする教室。「話が違う」「最初から言ってよ」)

《岡女の教育方針6 生徒の自主性を尊重》

石川。 センセイ! 麻琴はよっすぃ〜と同じチームになりたいだけなんです! 動機が不純です!
オカムラ先生。 なんですか、不純な動機って? お前らどういう関係なんだよ。岡女では不純異性交遊は厳禁だぞ。

《岡女の教育方針7 不純異性交遊厳禁》


ヤベッチ。 異性ちゃいますやん。同性ですやん。
オカムラ先生。 同性ならなおさらマズイだろうが。小川! どういうことなんだよ。

《岡女の教育方針8 不純同性交遊はなおさら厳禁》


小川。 別にそういうんじゃないですって〜。

(周囲から「嘘ウソ」「怪しいよね」等の声)

吉澤先輩は、わたしのオヤビンなんで♪
オカムラ先生。 石川どうするんだよ。
石川。 しょうがないなあ。じゃあ、麻琴を。ヤキモチ妬いてるって思われたら癪だし。
小川。 あー! ありがとうございます!
吉澤先輩♪ 一緒にすき焼き食べましょうね♪ 
吉澤。 キモイよ。小川。
小川。 なーんでですかぁ!
委員長。 麻琴はところ構わずだね。まわり見えてないから(笑)。
サノアナ先生。 では飯田さん三人目を指名してください。
委員長。 じゃあ、新垣を。ボーイッシュな声に期待して、辻と二人でアルトを固めて貰います。頼むよ。

ここで何故か、委員長の前に並んだ新垣さんに、オカムラ先生が急接近!

オカムラ先生。 ガキさん。どうですか、選ばれた感想は? この喜びを誰に伝えたいですか?
ガキさん。 へ? 喜びですか? 三人目なのに?
じゃあ、そうですね……あの頃の自分に。
紺野。 あー! パクったー!
ヤベッチ。 すいません。テレ東見てないと分からないネタはやめてください。
ガキさん。 あー、ごめんなさい。じゃあ、普通に、お母さんで。
サノアナ先生。 次は、矢口さん、三人目を。
ヤグチ。 じゃあ、あいぼん。アルトは藤本と田中でもう完璧なんで、ソプラノ声ということで、表現力もすっごいあると思うので。
オカムラ先生。 ちょっと待って下さいよー。
ここまででー、まだ名前を呼ばれてない人は、手を挙げて下さい。

紺野、亀井、道重の三人がすごすごと手をあげる。

オカムラ先生。 この三人がまだ、選ばれてないと。売れ残っていると。期待されていないと。ある意味、この中に音女がいる可能性が高いかもしれませんねえ。最後まで売れ残るのは誰かな〜。
ヤベッチ。 いやいや、まだ分かりませんよ。音女は。オカムラセンセ先走りすぎですわ。リーダーの中にいないとも限りませんやん。
ヤグチ。 そうだよ。な、石川!
石川。 なによー! 何でわたしに言うのよー?
ヤグチ。 ……紺野! まだ落ち込むのは早いよ!
サノアナ先生。 では石川さん三人目はこの中の誰を?
石川。 ……選びづらいなあ、そういう話になると……
オカムラ先生。 石川! 仏心を出すなよ。真剣勝負やからな! 勝ちにいけよ。
石川。 どうしよう……じゃあ、うちもよっすぃ〜と麻琴でアルトは強力だと思うので、じゃあ、亀井ちゃん。

(泣きそうな顔に、安堵の表情を浮かべながら亀井が席を立つ。)

(完全に半泣き状態の紺野と道重。)

オカムラ先生。 さあー。残るは二人か。売れ残るのはどっちかなー?
紺野&道重  ………………凹
ヤグチ。 やっぱ、これ辛すぎるよ。ひどいよこの企画。紺野サイトでやること自体間違ってるよねえ?
サノアナ先生。 さあ、飯田さん。どちらを選ばれますか。
委員長。 え〜、どーしよーかなー?




(気まずい沈黙が教室に漂う。)


オカムラ先生。 真剣に選べよ。どっちがより足手まといにならないか
委員長。 そんなこと言われたら余計に選べませんよぉ……
オカムラ先生。 (小声で)……ちなみに、パスは一回までOKですよ。
ヤベッチ。 出ました。悪魔の囁きが出ました。
委員長。 え〜(笑)。パスありですかー? ……うーん。
ヤグチ。 カオリ、そこで悩んじゃダメだって!
委員長。 嘘嘘。じゃあ、道重で。頼むよ、シゲさん。
ヤベッチ。 ですよね。ここで、パスしはったらメンバー間の信頼関係にヒビが入りますやんか。委員長、正解ですわ。
サノアナ先生。 わたしも正直ホッとしました。では、矢口さんが……
ヤグチ。 じゃあ、おいらはパスで!

(オカムラ先生が、ヤグチに駆け寄り、何も言わずに出席簿で頭を思いっきりひっぱたく。)

オカムラ先生。 ヤグーチ!
ヤグチ。 冗談ですって。冗談に決まってるじゃないですか!
オカムラ先生。 こんな危ないところで笑いを取ろうとするな! ヤグーチ! 危険なネタは本職に任しといたらええんや。餅は餅屋っていうだろ!
ヤベッチ。 そこでボケられたら、うちらカタなしですわ。いやマジで。そんな恐ろしいボケ、オカムラさんでもようしませんよ。
ヤグチ。 ちょっと頑張りすぎましたかねー? じゃあ、今のはカットで。
3、2、1……(超笑顔で)じゃあ、おいらは紺野で♪ 頑張ろうね、紺野♪

(ヤグチに呼びかけられても俯いたままの紺野。心なしか肩が震えている。)

サノアナ先生。 こ、紺野さん大丈夫ですか?
高橋小川新垣 あさ美ちゃん!
ヤグチ。 紺野、今のはギャグだから! 泣くなよ紺野! ああああー、ごめんよーーーーー、紺野おおおおおぉ!
サノアナ先生。 ちょ、ちょ、ちょっとカット、カット!

……


(一旦収録中断)



……



(画面が切り替わり、金魚鉢の中で金魚が一匹泳いでいる映像に。『そのままでしばらくお待ち下さい』のテロップが流れる。)



……



AD じゃあ本番行きまーす。3、2、……
ヤグチ。 じゃあ、おいらは紺野で♪ 頑張ろうね、紺野♪
紺野。 (ちょっと涙声)はい! 完璧です!

(紺野のUP。目が赤く充血し、まぶたが腫れている)
サノアナ先生。 (不自然なまでに明るく)さあ、無事にチーム分けが終わったところで……
石川。 ちょっと待って下さい。うちらだけ人数少なくて不利ですよねー?
吉澤。 まあまあ、人数多ければ有利ってもんでも……
紺野&道重  ……凹
ヤグチ。 (小声で)よっすぃ〜! 空気読んでよ!
吉澤。 (同じく小声)……あ、ヤバかった今?
オカムラ先生。 (超明るく)石川さん。心配はいりません。もちろん、不公平になってはいけないと思いー、ちゃんとー、助っ人を呼んであります。ガリ子です。どうぞ! カモン!!
石川。 ちょっと待って! ガリ子って、あの某Dの妹さんですか? アメフトやってたっていう……
オカムラ先生。 そうですよ。最強の助っ人です。
石川。 あの人なら、いらないです!
オカムラ先生。 わがままを言うなあ!
ヤベッチ。 石川さん、体育祭の時の悲劇を思い出さはったみたいですね。

(画面右下にワイプで過去映像。騎馬戦で、ガリ子の分厚い胸板に石川の頭がめり込んでいる。前後から押しつけられてもがき苦しむ石川。)

オカムラ先生。 今回は騎馬戦じゃないから心配ないだろう。
石川。 でも、声が合わなくないです?
オカムラ先生。 どこまでもわがままだな、お前は。助っ人いらないのか? 四人で戦うのか?
石川。 いいですよ。四人で。(かなりムッとしている。)
ヤベッチ。 マジで怒ってはる。本気ですわ。
オカムラ先生。 自分で助っ人を断ったんだから、文句は言うなよ。
石川。 いいですよ。人数多ければいいってもんじゃないし。
紺野&道重  ……凹
ヤグチ。 (小声で)だから、それは言っちゃダメだって!
委員長。 石川チームはあれだよね。リーダー自身が弱点……
ヤグチ。 いやいやいや。それも問題発言だから!
石川。 何よー、ムカツクー!
委員長。 ムカツクとは何よ! タメ口ってどういうことだよ、ムカツクー!
サノアナ先生。 と、とにかく、チーム分けに関しては、これで決定ということでいいんでしょうか?
ヤグチ。 はい。大丈夫です。
委員長。 はい。いいです!
石川。 …………いいですよ。(不満げな口調)
オカムラ先生。 さー。すっかり険悪ムードも盛り上がってきたところでー、ここで、本日の特別審査員をご紹介したいと思います。このお二人です。どうぞー!

がらがらと引き戸を開けて、顔にモザイクの掛かった男が二人、入ってくる。

一同ざわめく。矢口、高橋、紺野、小川、そして藤本が、その男たちを指差し、「アー!」と叫び声を挙げる。 特別審査員の正体は一体……?

(次回、「個人戦編」。乞うご期待……ってか、見捨てないで……)

2004/4/02(金) Part.3 個人戦編

(がらがらと引き戸を開けて、男が二人、入ってくる。)

(一同ざわめく。矢口、高橋、紺野、小川、そして藤本が、その男たちを指差し、「アー!」と叫び声を挙げる。 特別審査員の正体は一体……?)

オカムラ先生。 ……えー、一般視聴者の中からー、厳正なる抽選で選ばれましたー、Alfredさんと、痛井ッ亭。さんです。
Alfred よろしくお願いします。
痛井ッ亭。 よろしくお願いします。って、あああ! モ、モ、モー、モーニング娘。さんが目の前に! どーしよーFreddy!? ←イタタタ
愛ちゅん。 あーーーーーー! Alfredさんだーー!
こんこん。 痛井ッ亭。さん、どうしてここに? どんな小狡い手段を使って潜り込んだんですか?
オカムラ先生。 なんだ? 高橋、紺野、お前たち、この人たち知ってるんか? (うなずく高橋と紺野)
愛ちゅん。 知ってますよオ。 (と、言いつつ、Alfredを恐い顔で睨みつけ、ほっぺたを膨らませる)
ヤグチ。 おいらも知ってる!
小川。 わ、わたしも知ってますー。一緒にチョコとか作った♪
藤本。 わたしも知ってますよ。ってか、この人たち、絶対こんこんにエコヒイキしますよねぇ。
ヤグチ。 そうだよ。厳正な抽選って、大嘘じゃん!
オカムラ先生。 (ポケットからホイッスルを取り出し吹き鳴らす)文句を言うなあ! 今更、審査員変えられないだろ。お前たちの拘束時間は何があっても延ばせないんだから!
ヤグチ。 ってゆーか、読者の人だって、「ここまでやってきて結局内輪ネタかよっ!」って、呆れちゃいますよ。
痛井ッ亭。 それを言われると、確かにツライです……
オカムラ先生。 弱気になったらアカーン!
さあさあ、もう勝負始めますよ。
サノアナ先生。 それでは早速、個人戦のほうを始めたいと思います。
課題曲は、3曲あります。
『コールユーブンゲン第1巻』の中から、No.26-(c)、No.27-(b)、No.45-(a)の3曲です。
それでは今から楽譜をお配りします。
オカムラ先生。 (お得意のオーバーアクションで紙を捌きつつ、楽譜を配る)
あいぼん。 すいません。先生、MDとかないんですか。
オカムラ先生。 なに寝ぼけたことを言ってるんですか? そんなものはないです。
お前らは岡女合唱部ですよ。楽譜ぐらい読めるだろ。
あいぼん。 え〜〜〜〜〜? 楽譜読むんですか?
のの。 うちらいっつも、新曲覚える時は、つんく♂さんの仮歌が入ったMDを貰って、それを聞いて覚えるんですけど。
オカムラ先生。 甘えたことを言わないで下さい。アーチストなんだから、楽譜くらい読んで下さいよ。
ヤグチ。 マジっすか。音取りはどうするんですか。
オカムラ先生。 えー。音取りですがー、みんなの机の横に、袋が掛かってますね。その中に鍵盤ハーモニカが入ってますからー、それで各自音取りしてください。
全員。 え〜〜〜〜〜〜〜〜〜。そんなの聞いてないし!
(口々に文句を言いながらも、袋から鍵盤ハーモニカを取り出す生徒たち)
小川。 あのぉ! すいません! わたしの袋に、こんなものが入ってたんですけど! (見ると、手には一枚の紙。その紙に鍵盤の絵が書いてある)
オカムラ先生。 みんなも知っての通り、小川のうちは貧乏です。小川は今日まで、紙鍵盤を使って一生懸命練習してきました。
小川。 (困ったような笑い顔)
オカムラ先生。 しかし、今回、一人だけ紙鍵盤ではあまりにも不公平です。ということで、特別に楽器を準備しました。
サノアナ先生。 えー、ドラマ『砂の器』で主人公ワガエイリョウ役の中居正広さんが使用していた鍵盤ハーモニカが、収録が終わって今使っていないということでしたので、特別にお借りすることが出来ました。
委員長。 そのドラマ他局ですけど、大丈夫なんですか。
サノアナ先生。 そのへんは、ちゃんと上の了承を得ていますので。(と言いながら楽器を小川に手渡す)
ヤグチ。 まこっちゃん、どうするぅ? 中居クンと間接キスだよ。きゃぁ♪

(画面右下にワイプで、眉間に皺を寄せた中居クンの顔が出る)

小川。 あー。洗ってきます(笑)

(画面右下のワイプが、水に流されるように、効果音入りで消える)

小川。 水飲み場はどっちですか? 廊下に出て、すぐ右手? あ、はいはい。(と言いながら、オバサンくさく立ち上がり、廊下に退出)
オカムラ先生。 それでは、さっそく、練習始め! もう勝負は始まってますよー。真剣に練習してください。

(練習を始める生徒たち。)
(戻ってきた小川「洗ってきた(笑)」といって、席に着き、練習しはじめる。)
(「えー、楽譜読めない」「めんどい」などの声もちらほら。)
(黙々と練習する者。)
(不平を言うことに熱心な者。)
(オカムラ先生が「誰ですか。楽譜読めないとかタワケたことを言ってるのは」と、はっぱを掛けつつ、机間巡視する。)

さー、予想外の難関に戸惑いを隠せないオカジョの生徒たち。
譜読みから始めるとなると、エレクトーンと合唱経験のある飯田、合唱部でリーダー格だった高橋、そしてマーチングバンドでトロンボーンを担当していた紺野が俄然有利になる可能性も出てきたのだ。

オカムラ先生。 ちなみに、発表は暗譜ですよ。
高橋。 えええええええええ? 真面目にですか?
オカムラ先生。 マジもマジ、大マジですよ。
ヤグチ。 すいません。暗譜ってなんですか? (←失礼ですね)
ヤベッチ。 歌う時は楽譜を見ないで、覚えて歌うってことですわな。普段みなさん普通にやってはることですわ。
ヤグチ。 ええええ!? でも、短い時間で三曲も覚えるんですかぁ?
オカムラ先生。 つべこべ言う時間があったら、どんどん練習して覚えてくださいよー。

(練習風景)

(着々と楽譜を読み、覚えていく高橋「45番だけ、やたらと難しいなあ、これ」)

(飯田や、紺野も黙々と楽譜を読み、鍵盤に向かっている。)

(逆に、途方に暮れているのが……オカジョの2TOP……。)

(他にも、もたもたと鍵盤をさわり、周囲の様子をうかがい、ため息を吐く者。)

(数分経過)

ここで、ついに藤本が動きだした!

(藤本が高橋に歩み寄る。)

藤本。 愛ちゃん、教えて♪ (超笑顔)
高橋。 あ。うん。いいよぉ。
委員長。 ちょっと、高橋。ダメだよ。団体戦にも関わってくるからね。
飯田チーム集合っ!

そして飯田チーム(飯田、辻、高橋、新垣、道重)が集まり、円陣を組んで、お互い教えあう体勢に。

(超不満顔の藤本。周囲を見渡し……紺野に接近。)

藤本。 こんちゃん、出来た?
紺野。 音は大体取れたんですけど……歌えるようになるのが……
ヤグチ。 マジで? 紺野、もう音取れたの? 矢口チームっ! 紺野のまわりに集合っ!

矢口チーム(矢口、加護、紺野、藤本、田中)も、飯田チーム同様に、円陣を組んで、お互い教えあう。

その様子を見て、焦る石川。

残る石川チーム(石川、吉澤、小川、亀井)も、自然と石川のまわりに集まった。

石川。 よっすぃ〜、覚えた?
吉澤。 オレ楽譜は苦手で……
石川。 なによ、頼りないわね。
吉澤。 そういう石川はどうなんだよ。
石川。 わたしもテニスなら誰にも負けないんだけど……小川は?
小川。 す……水泳ですかねえ……あ……そうじゃなくて、譜読みの話か。……半分ぐらい。亀井ちゃんは?
亀井。 わたしも半分くらい……
石川。 みんなで手分けして音取りしよう。頑張るぞー、ファイトー、オー! ……って、みんなノっていこうよ……
サノアナ先生。 さあ、早くも団体戦の様相を呈してきましたね。
オカムラ先生。 いい感じですねー。
さー、出来た人からどんどん発表してくださいよー。
収録時間も限られてますからねー。下手をすると、すき焼きのくだりはカットということに……
のの。 あー! それはダメえ! はい! 歌います! (そう言って前に出る)
オカムラ先生。 じゃあ、この中からクジを一本引いてください。(と言って、クジを辻に差し出す)

当初、先生が曲を指定するはずでしたがー、もちろん、先生はエコヒイキとかする訳がないんですがー、そういう疑いを持たれても困るのでー、クジを引いて貰うことにしました。ですから、どの曲が当たってもー、文句は言わないようにー。
のの。 26番……26番……(と、祈りながらクジをひく)……やったー。26番! 行きますよ。

ド、ミ、ソ、ファミファソラシドー。・ドシソラ、ソミファ、ミレドミレ、ソミ、・ド、ミ、ソ、ミファソラシド、・ド、シ、ラ、ソ、ファ、・ミレシドー。
やったー♪
(全員拍手)
ヤベッチ。 辻さん、完璧ですやん。26番、って祈ってはったんは?
のの。 他は捨ててました♪ (周囲がどよめく)
オカムラ先生。 強気だなー。チャレンジャーだな、辻は。
はい、次挑戦する人は?
高橋。 はい! (勢いよく挙手)
(そして前に出てクジを引く)……ありゃりゃ、45番引いてもおたわ。……行きます。

三曲のうち、もっとも難易度の高い曲を引き当ててしまった高橋だが。

(高橋の歌。朗々とした美声が教室中に響き渡る)

しかし、まったく臆することなく堂々と歌い切った高橋に、周囲から賞賛の声が沸き起こった!

(心からの拍手を送るオカジョ生徒たち)

その後、飯田、矢口、藤本、田中、新垣、道重が次々に挑戦し、それぞれに頑張って歌い切った。

オカムラ先生。 さあ、次は誰ですか? 加護、どうだ? そろそろ行っとくか?
あいぼん。 はあぁ……(しぶしぶ立ち上がり、ためらった後、クジを引く。45番が出る)


げ。(固まる)
ヤベッチ。 加護さーん、どうしはりました?
あいぼん。 45番、捨ててた……
オカムラ先生。 それではお願いします! どうぞ!
あいぼん。 ほっにゃらっら、はっにゃらっら、ふんふんふーん♪
オカムラ先生。 はい。ダメー! これは0点ですね、審査員の先生?
審査員2名 …………(あまりの気まずさに言葉を失う)…………
オカムラ先生。 加護はクソ女に続いて二冠達成かー? たーのしーみだなー、はははは。
さー。面白くなってきたよー。
次は誰歌う?
(残りの生徒を見渡す。すると、紺野と目が合う)
紺野。行っとくか?
紺野。 はい。(真剣そのもの。躊躇なく立ち上がり、クジを引く。)27番です。……いいですか。行きます。


ドーーーシレーー〜ラソーーーファラーーーミレーソーー、ファミレミーーーラソー〜、・・・ソドーシレラ、・ドソーーファラミ、・レソーーミソファレーソードー〜〜

はあ。

周囲から「おおぉ」というどよめきが。
そして、自然と拍手が起きる。

オカムラ先生。 紺野やったなー。歌い切ったな。もっともオトメに近いサクラかと思ってたけど。先生、紺野を見くびってたなー。
紺野。 (手を顔の前でぱたぱたと振りながら)歌はまだまだですけど、……覚えるのは得意なんで。
オカムラ先生。 さあ? 次は誰が出る?
石川チーム、みんな残ってるけど。石川さん。他のチームは全員終わりましたよ、石川さん。
石川。 はい……わたしたち、音取りがまだ終わってなくて。

(寒々しい空気の中、必死に音取りに取組む石川チーム。)
(気まずい雰囲気が、しだいに重苦しくのしかかる。)

ここで、プレッシャーに堪え切れなくなり、石川が見切り発車。しかし、運悪く一曲だけ超難曲の45番を引き当ててしまい、あえなく途中でリタイヤ。

オカムラ先生。 今の失敗、可愛くないですかサノアナ先生?
サノアナ先生。 可愛いですね。
ヤグチ。 いや、今のフツーに失敗してただけですよね。失敗に可愛いとかあるんですか?
オカムラ先生。 先生は、可愛いかどうかという話をしてるんだよ!
ヤグチ。 いやー(膨れっ面)

続く、吉澤、小川、亀井の三名は、多少つっかえながらもなんとか最後まで歌い切ることが出来た!

サノアナ先生。 さあ、まったく予想もしていなかった展開ですね。

(俯く石川のUP、そして、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしている加護のUP)

ヤグチ。 でも、これ、音痴を決めるって趣旨からはズレてるような気がするんですけど。
ヤベッチ。 たしかに、音痴かどうかよりも、譜読み、音取りの段階で勝負が決まってますからね。
オカムラ先生。 いいんです、別に。
それともなんですか? 本気で、本当の意味での音痴を決めたいですか? そんなに×××さんを泣かせたいんですか、あなたは。
ヤグチ。 いやいやいや。別に×××って決まってるワケじゃないですよ。あ、やっぱり、何でもないです。このまま続けてください。
サノアナ先生。 では、続いて団体戦です。
課題曲はアルカデルト作曲の『アヴェ・マリア』一曲です。ただし二部合唱になってますので、二つのパートを練習しなければなりません。
藤本。 それ、宗教曲ですよね? ミキ歌えるかなぁ……
オカムラ先生。 藤本は何を言ってるんだよ、お前は。
お前たちはカトリック系全日制オカムラ女子高等学校の合唱部員ですよ。毎日の礼拝の時間に聖歌を歌ったりとか、ミサで宗教曲歌うのは日常茶飯事ですよ……というような、細かい設定は置いておいて。
一つ大事なお知らせがあります。
鍵盤ハーモニカで音取りするのはー、結構ー、普通に出来ちゃうみたいでー、面白くないのでー、音取り楽器を変えます。
三種類の楽器を用意しましたので、各チームの代表にくじ引きしてもらって、音取り楽器を決めます。
その三つの楽器とは……

(オカムラ先生が、また黒板に大きな字で板書する。それをサノアナ先生が読み上げる)

1、笛

2、足踏みオルガン

3、ハンドベル

委員長。 ハンドベルは微妙だけど、あとは案外まともな楽器じゃない?
ヤグチ。 いやー。これは絶対なにかあるね。
オカムラ先生。 (矢口発言を無視しつつ)では、早速くじ引きをしてもらいます。代表者は前へ。

そして、くじ引きの結果、飯田チームには笛、矢口チームにはハンドベル、石川チームには足踏みオルガンが割り当てられることになった!

サノアナ先生。 それでは、これから各チームに楽器を配ります。

(楽器を持って教室に入ってくるスタッフたち。)
(それをみて唖然としたり、爆笑したりする娘。たちの顔)

それぞれのチームに配られる楽器の正体とは、一体どのようなものなのかー?

(次回、「団体戦&エキシビション編」。乞うご期待……ってか、見捨てないで……)
('04/04/10朝、石川さんの扱いを少しだけマシに修正)

2004/4/05(月) Part.4 団体戦&エキシビション編

サノアナ先生。 それでは、これから各チームに楽器を配ります。

(楽器を持って教室に入ってくるスタッフたち。)
(それをみて唖然としたり、爆笑したりする娘。たちの顔)

それぞれのチームに配られる楽器の正体とは、一体どのようなものなのかー?

(楽器を持ったスタッフが教室に入ってくる。一人目は、お盆を掲げている。お盆の上には、玩具のヘビ笛(名称不明)が。お次は、昔学校の音楽室によくあった足踏みオルガンを二人がかりで運び込んでくる。そして、次はかなり大きい、重そうなハンドベルを抱えたスタッフが7人ぞろぞろと入ってくる)

オカムラ先生。 飯田チームは笛だったな。ほら。(玩具の笛をひょいと掴んで、手渡す)
委員長。 これ、玩具ですよね。出ないですよね、音階。
(そう言いながら、口に咥え吹いてみる。スライド棒を動かすと、音もグリッサンド)
(爆笑しつつ)これで、どうやって音取りするんですか?
オカムラ先生。 えー、それはー、トロンボーンと同じ要領です。な、紺野? トロンボーンは自分で音程を作るんだよな。
紺野。 あー。はいー。
委員長。 でもこれ、目一杯スライドさせても、ドからミくらいまでしか音程変わらないですよ。
オカムラ先生。 (無視しつつ)次は、オルガンですね。懐かしいですね、足踏みオルガン。これは……石川チームだな。
石川。 はい。
吉澤。 よかったー。割とまともじゃん。

石川チームのメンバーがオルガンのまわりに集まり、そして、石川が試しに弾いてみると……

石川。 ……あの、これ、いくらペダル踏んでも音が出ないんですけど……
サノアナ先生。 あー、どうやら、空気を送る袋に穴が空いてるみたいですね。
吉澤。 使えねー。ダメじゃん、それじゃあ!
オカムラ先生。 吉澤、お前はナニ言っちゃってるんだよ。
(そういってオルガンのところへ行き、石川をどかせて、ものすごい勢いでペダルを踏む……すると、ぽー、という弱っちい音がやっと出る)
ちゃんと出るやないか、音。文句を言うな、文句を。
吉澤。 じゃあ、頑張って踏もうかな。ダイエットも兼ねて。一緒に踏もうぜ、な、マコト?
小川。 痩せれそうですね、これ♪
オカムラ先生。 最後、矢口チームはハンドベル……
ヤグチ。 ちょっと大きすぎないですか、そのハンドベル!?
(矢口が指差した先にある楽器は、バケツくらいの大きさで、いかにも重そう)
サノアナ先生。 すいません。急遽手配したもので、こういう大きいのしか準備できなかったんですね。低音用ということでして。
藤本。 そんな大きいの探すほうが大変ですよねえ、普通。

(矢口チームが台の上に7つ並べてあるハンドベルに近づいて、楽器を持とうとする)

ヤグチ。 お、重いよ、これ。(大きすぎて、両手で持ち上げるのがやっと)
サノアナ先生。 あ、気をつけて下さい。ヘタに足の上に落すと、骨折する危険もありますので。充分注意して下さい。
ヤグチ。 そんな危ないモノで、どうやって音取りするのー!?
オカムラ先生。 (無視しつつ)はい。楽器はいいですねー。じゃあ、みんな頑張って。練習開始!

さあ、なんだか楽器が色々大変みたいだけど、みんな頑張って、聖母マリア様を称える『アヴェ・マリア』を練習しよう!
すき焼きはもう目の前だ!

(必死で、楽器に取組むオカジョ生徒たち。)

(飯田が、笑いながらヘビ笛をぴゅーぴゅーならし、音階らしきものを吹いている)

(よっすぃ〜と麻琴が、交互に必死にペダルを踏むが、相変わらず音はあまり出ない。ゼイゼイと荒い息をする二人の口から「あー!」「痩せるー!」などの雄叫びが)

(紺野と藤本が、二人がかりで、ハンドベルの持ち手を掴んで、鳴らす。と「ごおおおおん」というまるでお寺の鐘のような低い音が鳴り、教室中がびっくりする)

それぞれ、馴れない楽器に苦労しながら、必死に音を取ろうとする生徒たち。
そんな中、大騒ぎするクラスメート達の陰で、TV的に美味しいかとか、自分がいかに目立つか、ということにはまったくおかまいなしに、一人黙々と楽譜を読み、曲を覚えている高橋の姿があった。
その、地道にコツコツと努力する高橋の姿を滅茶池スタッフは見逃さなかった!

高橋。 覚えたー!
ヤベッチ。 高橋さん、もう覚えはったんですか?
高橋。 ソプラノもアルトも覚えました。
ヤグチ。 えええ? もう? 早いよ高橋。
委員長。 エライよ、高橋。ちょっと歌ってみ。
高橋。 はいな。
じゃあ、ソプラノから。

Ave Maria,(ミーレーミードーレーミーーーー)
gratia plena,(ミーソーソーーーファーミーレーーー)
Dominus tecum,(ミーレーミードーレーミーーーー)
ave Maria,(レーミーファミレドレーーードーーー)(以下略……)

(「おおぉ」と教室内がざわめく。「この曲聞いたことある」という声もちらほら)

高橋。 じゃあ、次、アルトで。

Ave Maria,(ドーシーソーラーシードーーー)
gratia plena,(ドードードーーーラーソーソーーー)
Dominus tecum,(ドーシーソーラーシードーーー)
ave Maria,(シードードーラーシーーードーーー)(以下略……)

……みたいな(笑)

吉澤。 おおっ! かっけー。マジでスゲエ。(全員がどよめく)
委員長。 よーし。飯田チーム、高橋のまわりに集合っ! すき焼きはもらったわよ!

高橋を中心に早速パート練習、そして合わせての練習に取組む、飯田チーム。
合唱部での経験を活かし、手際よく他のメンバーにメロディーを教えていく高橋、そして委員長。
次第に、飯田チームが、他のチームに圧倒的な差をつけはじめていた。

(窓の外は、空が夕焼けで赤く染まり、教室内に西日がさし込む。)

(あせりの色を見せはじめる他のチーム)

そのとき、巨大ハンドベルと格闘することに見切りをつけた藤本が、辻ちゃんに忍び寄り、そっと歌声に耳をすましはじめた。後ろを振返り、不審げな顔で藤本を見る辻ちゃんに、藤本は超笑顔を返し、一緒に歌いはじめた!

ヤベッチ。 これ、スパイ行為ちゃいますの? 飯田さん、ほっといていいんですか?
シゲさん。 藤本さん。スパイはダメです!
オカムラ先生。 藤本。やっぱりお前は。人のチームの歌を盗み聞きして。反則ですよ! ルール無視ですよ! やっぱりそうきたか!

(しかし、笑顔で歌う藤本を、飯田も高橋も笑顔で受入れ、普通に歌い続けている)

スパイ行為を責められ、反則と言われながらも、強引な笑顔で歌い続けるミキティ。
その様子に勇気づけられた、矢口が、田中が、加護が、紺野が、次々と飯田チームのまわりに集まり、一緒に歌いだした!

その様子を見ていた石川チームのメンバーも、遅れてはならじ、と次々に輪の中に加わった。

オカムラ先生。 こらー! 馴れ合ったらアカーン!
ヤベッチ。 違うでしょ、みなさん、チーム対抗ですやん。協力し合ってどないするんですか?
サノアナ先生。 すいません、一応番組の趣旨を考えていただきたいのですが……

しかし、一度出来上がった合唱の輪は壊れることはなかった。

いつしかチームの枠を越えて一つの輪になり、ともに助け合い、教え合いながら練習する生徒たち。

夕日に染まる教室の中に、オカジョ生徒全員の力強い歌声が朗々と鳴り響いた!

(審査員の二人は既に感動しすぎてボロ泣き状態。)

Ave Maria,(高橋の笑顔。)
gratia plena,(田中の笑顔。)
Dominus tecum,(藤本の笑顔。)
ave Maria,(新垣の笑顔。)
benedicta tu,(道重の笑顔。)
benedicta tu in mulieribus(亀井の笑顔。)
et benedictus fructus (飯田の笑顔。)
ventris tui Jesus.(再び高橋。歌声に注意を払いつつ、全員に天使のような笑顔を注ぎかける。)
Sacta Maria,(加護の笑顔。)
ora, ora pro nobis,(辻の笑顔。)
Sacta Maria,(石川の笑顔。)
ora, ora pro nobis,(吉澤の笑顔とそれを見つめる小川の笑顔。)
Sacta Maria,(矢口、紺野に笑いかける。)
ora, ora pro nobis,(紺野、矢口に笑顔を返す。)
Amen.(全員の絵。俯瞰で。)

そして、歌い終わった時、自然と大きな拍手が沸き起こった!

(再び、順繰りに全員の笑顔UP。)

審査員二人 (感極まって)オカジョ最高おおおっ!(涙&鼻水)
ヤベッチ。 そのセリフ、パクリですやん。これだから素人さんは。それに、そのセリフ出すタイミング早すぎですわ。
審査員二人 だって仲良し最高なんだもーーーーん♪
ヤグチ。 あー、今の懐かしい。辻加護のいたずら小学生でしょ。
のの。 あー、やったねー、それ。
……ところで、今の曲って、なちゅみの曲だよね。「安倍マリア」……って。
オカムラ先生。 違ーう! 今のは、
田中。 違いますよねー。わたしの曲ですよ。「グラチアプれいな」って。
ガキさん。 おー。わたしは亀吉の曲だと思ってた。「無理絵里ブス」って。
藤本。 いやいや、それはちょっと失礼かな。
亀井。 それ……わたしも気づいてましたけど、わざわざ指摘しなくてもいいと思います。
オカムラ先生。 君たち、せっかくの美しい曲が台なしですよ。
藤本。 ってゆうか、もうチームごとに発表とかしなくても、いくないですか?
サノアナ先生。 すいません。番組の流れというものがあるので、一応、一応歌って欲しいんですが。
ヤグチ。 よし。せっかく練習したんだし、きっちり発表しておこうか。

じゃあ、言い出しっぺということで、うちらから行っていいですか?

矢口チームが教壇に上がり、「アヴェ・マリア」を披露!
藤本、田中の安定感のあるアルトの上に、矢口、加護、紺野の繊細で透明感のあるソプラノが重なり、美しいハーモニーで聴衆を魅了した!

続いて、「トリを務めるのは荷が重い」という気弱な理由で石川チームが登壇。しかし、気弱な発言とは裏腹に、じつに力強い歌声を披露した!
石川、亀井の可愛らしいにもほどがあるソプラノと、対照的にパワー溢れる吉澤、小川によるアルトが、絶妙なコントラストを産み出し、人数の少なさをモノともしない元気一杯の歌声で、審査員をノックアウト!

最後に、飯田チームがゆっくりと登壇し、お互いにアイコンタクトを取り、静かに「アヴェ・マリア」を歌いだした。
辻、新垣、道重の三人が明るくはっきりとした低音を聞かせ、そのうえに飯田と高橋による、しっとりとして伸びのあるソプラノが重なり、その崇高な歌声に、聖母マリアを称える敬虔な感情が沸き起こり、教室中に満ち溢れた!

3チームの歌が終わると、再び、大きな拍手が起った。
お互いの健闘を拍手で讃えあう生徒たち。
ライバル同士が固く握手を交わし、そして、ほうぼうで互いに抱擁しあう姿が。

審査員二人 (再び感極まって)オカジョ最高おおおおっ!(惜しみない拍手)
オカムラ先生。 甘い甘い。気迫が足りないです。オーカージョー最高おおおおおおっ!
審査員二人 オーカージョーー最高おおおおおおおおっ!
オカムラ先生。 まだまだー!! 最高おおおおおおっ!
審査員二人 最高おおおおおおっ!
ヤベッチ。 確かに最高ですわ。最高です。いいもん聴かせてもろたわ。
サノアナ先生。 感動も覚めやらないとは思いますが、収録時間も限られておりますので、審査員のお二方は早速、別室で審査して貰います。どうぞ校長室へ。
Alfred え〜〜〜〜? 審査するんですか?
痛井ッ亭。 するんですか?
オカムラ先生。 ナニ寝ぼけたこと言ってるんだよ。お前ら何しに来たんだよ。さ、早いことハケてハケて。
えーーー、審査を待つ間、エキシヴィションとして、なんとあの国民的アイドル、モーニング娘。が、歌を披露してくれます!
藤本。 へ?
オカムラ先生。 だから、モーニング娘。が歌を……
藤本。 え? いや、モーニング娘。って……
オカムラ先生。 モーニング娘。さん、準備のほう、お願いします!
ヤグチ。 でも、うちらが待っている間に、うちらが歌うっておかしくないですか?
オカムラ先生。 しゃーないやん。お前ら以外の誰をゲストに呼ぶんだよ。
ヤグチ。 こういうときこそ、中等部とか出せばいいんじゃないですか。うちらもうヘトヘトなんですけどっ!
オカムラ先生。 文句を言うな。ヤグーチ! ヤグーチ!!
ヤベッチ。 えー、今回、中等部は都合により出演できないんですわ。これ、書いてはる人が「キッズ」とか全然分かんないらしくて。
藤本。 中等部は別に出なくてもいいんですけど……、うちらが歌うんなら、別に誰も待たせる訳でもないじゃないですか。だったら、審査の間休んでても同じですよねえ。
ヤベッチ。 理屈ですね。正論ですわ。
オカムラ先生。 藤本。キサマが藤本か。じゃあ、あの予告編で放送しちゃった映像はどうするんだよ。お前ら白いドレス着て踊ってたやないか。
藤本。 でもでも、滅茶池ってぇ、予告編で放送しても本編ではカットとか、別に普通ですよねえ。
オカムラ先生。 …………(絶句)
ヤベッチ。 言われてしまいました。返す言葉がありませんわ。確かに編集がぎりぎりで直前で変更とかカットとかありますしね。
Alfred あ、あの、なんなら俺たちが、観客になって聞いてましょうか?
痛井ッ亭。 せっかくだから間近で聞いて応援してみたいです。ヲタ芸とかしてみたいし……
オカムラ先生。 あんたら何のために呼ばれてここにいるのか忘れてませんか。審査するためですよ。大体、痛井ッ亭。は、ヲタ芸とか出来るのか。在宅のくせに。
痛井ッ亭。 それは……飛んだり、回ったり、ヲイヲイ言ったり…… ←無知丸出し
Alfred カンペ出したり、フリマネしたり…… ←付合わせてゴメン
オカムラ先生。 そんなキショイもの、TVに映せますか?

(オカムラ先生が、ポケットから取り出したホイッスルをピーッと吹き鳴らす。)

(生徒たちが、何事かと固唾の飲んでいると、ガラガラと扉が開き、屈強な力士たちが教室に乱入する。)

ヤベッチ。 (手を叩いて大喜び)関取団やー。みなさん、出るコーナー間違うてますよ。

関取団に軽々と担ぎあげられ、連れ去られる二人であった。審査のほう、よろしくお願いしまーす♪

藤本。 あー、行っちゃった。(苦笑)

(画面が切り替わると、純白のドレスに着替え終わったモーニング娘。と、タキシードに蝶ネクタイを締めたモーニングおっさんが整列している)

ヤベッチ。 結局歌わはるんですか。
加護。 あれ? いつの間に着替え終わったんだろ? (と不思議そうにドレスを撫で回す)
オカムラ先生。 はい、わざとらしいですよー、加護ちゃん。わざとらしいのはお笑い的にはダメですよー。リアル感出していこー。
加護。 すいませんでしたー。
オカムラ先生。 ではー、まずー、ウォーミングアップから。
ヤグチ。 いやいやいや。うちらさんざん歌って体温まってるんですけど。
オカムラ先生。 歌っただけではダメです。はい。ウォーミングアップ行きますよー。全員揃ってー、コマネチ!
生徒たち。 ……(沈黙)
オカムラ先生。 どうしたんですかー。反応が鈍いですよー。
藤本。 あの、それ、やらなきゃダメですかねえ?
オカムラ先生。 当たり前です!
後藤もやりました。中等部もやりました。なのに! お前たちが出来ないって、どういうことなんだよ!
はい! コマネチ!
生徒たち。 コマネチ。
オカムラ先生。 声が小さい! 動きが揃ってない! はい、コマネチ!
生徒たち。 コマネチ!
オカムラ先生。 そうです! いいですよー! ハマミエ!
生徒たち。 (やけくそ)ハマミエ!
オカムラ先生。 ワガエイリョウ!(眉間にシワを寄せる)(『砂の器』のナカイ君の映像がワイプで出る)
生徒たち。 え? え? ワガ??
オカムラ先生。 このくらいはアドリブにも対応してもらわないと。滅茶池レギュラーとは言えないですよ。
ヤグチ。 いや、レギュラーじゃないし。
オカムラ先生。 (無視しつつ)ワガエイリョウ!(眉間にシワを寄せる)(『砂の器』のナカイ君の映像がワイプで出る)
生徒たち。 ワガエイリョウ!(眉間にシワを寄せる。笑ってしまう者。やりきれていない者も)
オカムラ先生。 藤本。なんでちゃんとやらないんだよ。
藤本。 えー、やってますよー。
オカムラ先生。 顔が普段のままですよ。 (不機嫌顔のモノマネ)
藤本。 なーんでですかあ! (笑)(ワイプでミキティの不機嫌顔が出る。テロップで「参考:ミキティの普段の顔」)
オカムラ先生。 さーて。藤本イジリも終わったところでー、そろそろ歌に行こうかー。
委員長。 あれ? 何歌うんでしたっけ。
小川。 たしか「恋のダンスサイト」ですよね。
ガキさん。 せっかくだから新曲にしません? PRにもなるし。
オカムラ先生。 先生は恋のダンスサイトがやりたいんだよ。踊りたいんだよ。セクシービーム出したいんだよ。
石川。 あれ? オカムラ先生も一緒に踊るんですか?
オカムラ先生。 当然です! 何のために徹夜したと思ってるんですか。……ヤグーチ!
ヤグチ。 なんですか。(「矢口イジリ」を期待していたら、「藤本イジリ」だったため、微妙に不機嫌そう)
オカムラ先生。 セクシービーム出す時の、親指と人差し指の間隔は何ミリだ?
ヤグチ。 7ミリですけどぉ。(まだ少し不機嫌)
オカムラ先生。 それは一体何の長さなんだ、言ってみろ。
ヤグチ。 (泣いたカラスがもう笑った)それは……オカムラ先生何ニヤけてるんですか! ヤラシー!
オカムラ先生。 あれ? ニヤけちゃった? 先生ニヤけちゃったかー (超嬉しそう)
生徒たち 先生ヤラシー! ヤラシー! (口々に騒ぐモーニング娘。たち。全体的に嬉しそうだが、紺野さんは恥ずかしそうに俯いて笑っている)
オカムラ先生。 ごめんなさい。先生ー、いまー、お前たちのー、×××の×××××、想像しました♪ (紺野さん、顔が真っ赤。撃沈)
ヤグチ。 最低だよ! ただのエロオヤジだよ!
生徒たち セクハラ教師だあ! セクハラ! 最低! 人権侵害! 懲戒免職!
オカムラ先生。 えへへへへー……(にやけきった顔から、ぱっと表情を切り替えて)音楽ぅ、スタートっ!
ヤグチ。 強引だなー(笑)

(そして、全員で「恋のダンスサイト」を踊る。)

「本当の祭」にはほど遠いものの、それでも、愛する生徒たちと一緒に念願の「セクシービーム」を決めたオカムラ先生は、超×4ハッピーだった!

一方、こちらは校長室。

(頭を掻きむしりながら審査用紙とにらめっこする男二人)

必死に審査をしようと頑張っているが、実は揃いも揃ってDD(注:誰でも大好き)風味なこの二人。愛するモーニング娘。さんたちに、順位をつけることなど果たして出来るのだろうか。

一方、調理実習室では、超高級和牛のすき焼きの準備が着々と進んでいた!
(白い割烹着を着た、カトウさん、ヤマモトさん、アリノさん、タケダくん、ミツウラさん、サリナ、ヒナちゃん他が、いそがしく立ち働いている)

さー、いよいよ、運命の結果発表が迫る!
すき焼きにありつけるのは一体どのチームなのか?
MWSは誰になるのか?
そして、栄えある「オトメ」の栄冠は、誰の頭上に輝くのか?

(次回いよいよ最終回、「結果発表&すき焼き編」。乞うご期待……ってか、見捨てないで……)

2004/4/08(木) Part.5(最終回) 表彰&すき焼き編

(審査員が教室に戻ってくる。賑やかな笑い声が消え、静まり返る教室)

サノアナ先生。 お待たせいたしました。それではいよいよ、審査結果の発表です。
痛井ッ亭。 (明らかにテンパっている)
まずMWS(Most Wonderful Singer)ですが、……これをマジで決めちゃうと、何かと差し障りがあるので、あくまでも、審査員の独断と偏見による判断ということで、審査員特別賞ということでご了承願います。
Alfred では、発表します。(声が上ずっている)
審査員特別賞は……高橋愛さん!
高橋。 おおっ! (パッと顔が明るくなる愛ちゃん。)(全員からあたたかい拍手)
サノアナ先生。 おめでとうございます。
それでは、トロフィーの授与は審査委員長のAlfredさんから、お願いします。

(とたんに、愛ちゃんの表情が険しくなり、Alfredを睨みつける。)

Alfred ちょ、ちょ、ちょっと待ってよ。オレが委員長なの? イタさんは?
痛井ッ亭。 おいらは審査書記長♪
Alfred なーんだよ、それ!? ちょっと、代わってよイタさん!
痛井ッ亭。 ダメダメ。逃げちゃダメ。ちゃんと愛ちゃんに手渡して。
Alfred あーーーっ。もう死にそう……

(Alfredをめっちゃ睨みつけている愛ちゃん。ほっぺたをぷうっと膨らませている。)
(でも、膨れっ面が自分でもおかしいらしく、つい吹き出して笑顔が出てしまう。)
(笑顔になった隙をついて、トロフィーを手渡す。)

Alfred お、お、おめでとうございます!
高橋。 ありがとうございます。(笑顔)
Alfred ……か、可愛い。
(調子に乗って握手を求めるAlfred。愛ちゃんと握手。)
あ、愛ちゃん…………(涙)
(いつまでも手を放さない。)
オカムラ先生。 はいはい。離れて離れて。職権乱用ですよー。
サノアナ先生。 高橋さん、受賞の御感想は?
高橋。 あのオ、受賞したことは嬉しいんですけどオ、それよりなにより、みんなで頑張れたのが嬉しいな、と思って。力を合わせて作り上げたハーモニーって感動的じゃないですか。わたし、宝塚が好きなんですけどオ、やっぱり合唱って素晴らしいなあ、って改めて思い出しました。ありがとうございました。
(全員拍手。)
ヤグチ。 強引に宝塚の話を混ぜるところが高橋だよね。
サノアナ先生。 続きまして、いよいよオトメの発表です。
痛井ッ亭。 その件ですが、……その前にいいですか?
サノアナ先生。 何でしょう。
痛井ッ亭。 当初、予定はなかったんですが……審査する中で、この人の頑張りをどうしても表彰したい、という点で意見が一致しまして……で、敢闘賞を授与したいんですが……
サノアナ先生。 ほう。敢闘賞。それはどなたに?
痛井ッ亭。 では敢闘賞を発表します。敢闘賞は……紺野あさ美さん!
紺野。 えええ? いいんですかあ? (申し訳なさそうに周囲を見渡す)
ヤグチ。 いいんだよ、紺野。頑張ったよ、紺野は。誰もエコヒイキだなんて言わないから。
委員長。 みんなも心から祝福するよ。ね、みんな? (大拍手)
サノアナ先生。 それでは敢闘賞のトロフィーの授与は……どちらが……あの……
痛井ッ亭。 それはもちろん私が。(敢闘賞のトロフィーを素早くつかむ!)
Alfred いいや! 是非オレが! (トロフィーに手をかける)
痛井ッ亭。 Freddyは、さっき愛ちゃんに渡しただろ! こんこんは任せろ!
Alfred いいや。それとこれとは別だから。こればっかりは譲れないね。
痛井ッ亭。 いいや。オレが!
Alfred いやいや。オレが渡すから!

(オカムラ先生が出席簿で二人の頭をひっぱたき、トロフィーを奪いとる。そして、紺野にさっさと手渡す。)

オカムラ先生。 おめでとう!
紺野。 あ、ありがとございます!
痛井ッ亭。 あの! 握手……
オカムラ先生。 はいはい。さがってさがって。
サノアナ先生。 紺野さん、この喜びを誰に伝えたいですか。
紺野。 (泣きそうな笑顔で)あの……ボイトレの先生に……あのっ……喜びとかじゃないんですけど……嬉しいには嬉しいですけど……
(真剣な面持ちで)あの、紺野はこれからもっともっと歌を頑張って、実力をつけてセンターに立てるようになりたいと思います。ありがとうございました。
(全員からあたたかい大拍手)
サノアナ先生。 では、いよいよオトメですね。

さあ、いよいよ運命のときがやってきた。
緊張の色を隠せないオカジョの生徒たち。
選ばれると超最悪、歌手生命が絶たれる危険すらあるという、栄光のオトメの座は一体誰の手に!?

(スネアドラムが高らかに鳴る)

Alfred えー、発表します! これも選ぶと何かと差し障りがあるので、今回は該当者なし、ということでっ!
オカムラ先生。 (思いっきりずっこけて)コラー! あななたち真面目に仕事してください。番組の趣旨とか考えてください。
痛井ッ亭。 いや。番組の趣旨より、モーニング娘。さんの笑顔のほうが大事ですから!
オカムラ先生。 甘やかしたらアカーン!
そんな甘っちょろいことでは、この厳しいお笑い界を生き抜いていけないんだよ!
ヤグチ。 いや、お笑いじゃないんで。うちら一応アイドル。
Alfred 俺たちマジヲタなんで。ごめんなさい。該当者ナシで!
ヤベッチ。 あの、これいうたら何ですけど、例えばですよ。例えば、紺野さんが敢闘賞と二冠とかじゃ、あきませんの?
審査員二人 絶対ダメです!
紺野。 (トロフィーがおかしいことに気がつき)……あのぉ、このトロフィー……ここに、ガムテ貼ってあって、その上にマジックで「敢闘賞」って書いてあるんですけどぉ……(ガムテを剥がそうとする紺野)
審査員二人 二人 あーっ! そのガムテ取っちゃダメー!!

不審に思った紺野がガムテームをはがすと、何とその下には「The Queen of ONCHI "OTOME"」の文字が!

紺野。  !! …………凹。



















_| ̄|○







痛井ッ亭。 そ、そういうことじゃないからね。ただ、敢闘賞のトロフィーがなかったんで急遽そうやって! あとから、ちゃんとしたの貰えるから! ね! ね!
ヤグチ。 紺野! 敢闘賞だよ! オトメじゃないから。紺野! (はらはらどきどき)
紺野。 ………………はい♪(笑顔が戻る)
ヤグチ。 よかったー、笑顔だよー。(大安堵)
サノアナ先生。 それでは、番組的には非常にしまりのない結果ですが、オトメは該当者ナシということですね。
困った審査員ですね、まったく。
では、最後です。松坂牛の超高級すき焼きを賭けた、団体戦の結果発表をお願いします。
今度はちゃんとお願いしますよ。
痛井ッ亭。 それでは発表します。
えー、3チームともにそれぞれ大変感動的な歌を披露してくれましたが……なかでも、……
サノアナ先生。 なかでも?

(固唾を飲んで見守る娘。たちの視線が痛井ッ亭。に集中する。食欲にギラつく28の瞳。「すき焼き、すき焼き」と言う呟きからは、「食べられなかったら末代まで祟ってやる」と言わんばかりの鬼気迫るオーラが伝わってくる。)

痛井ッ亭。 ……なかでも……特に………
娘。の囁き声 引き分け!

みんなで食べよ!

すき焼き、すき焼き!
痛井ッ亭。 特に…………えーと……そのー……………すみません! 全チーム優勝ってことで! 引き分けってことでお願いします。
娘。たち やった〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪
すき焼きだ〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪
(抱き合って飛び跳ねる娘。たち)
オカムラ先生。 (呆れ果てて)なーんだよそれは。どういう番組なんだよ、これ。
今までオカジョはガチンコで順位を決めてきたんだよ。その伝統を守るのが、あんたらの仕事なんだよ! 分かってます!?
ヤベッチ。 Alfredさん、どないなんですか。本当は優勝チーム決めてはったんでしょ?
Alfred いえいえ滅相もない。もう、どうみても、誰がみても、申し分なく引き分けってことで。どのチームも最高に魅力的だったんで。
オカムラ先生。 違うだろ。すき焼きを食べさせておかないと後が恐いメンバーでもいるんじゃないのか?
誰だよ。ヤグチか? 藤本か? 辻か? 小川か? わかった、紺野だろ?
Alfred みんな恐……いやいやいや、何でもないです! ホラ! やっぱり全員の笑顔がみたいじゃないですか。なので、みんなで食べましょう。すき焼き!
娘。たち 食べよーー! (大拍手)
サノアナ先生。 あの、すいません。番組的にちょっと成立しないような気がするんですが。
痛井ッ亭。 番組の成立よりも、モーニング娘。さんの笑顔優先で!
ヤベッチ。 素人さんは、これだからコワイんですわ。
痛井ッ亭。 いやいや。ってゆーか、彼女たちの笑顔と食欲だけで何時間でもTV持ちますから大丈夫ですって♪
のの。 うんうん。食べるよー。
大食い王選手権もびっくりの絵が撮れるよ♪
小川。 わ、わったしもぉ、そぉとぉ食べますよー。
紺野。 今日はピーマコじゃなくて、ただの食べる人♪ あ、わたしだって負けないですよ。
小川。 カロリークイーンの本領発揮だね♪
紺野。 うん。(超笑顔&ハイテンション)
Alfred 待ってましたー。その笑顔が見たかったんですよ!
痛井ッ亭。 よっ。あさ美お嬢ちゃん、ニッポンイチー♪ (涙)
……よかった。ここまで書いてきて、本当によかった。
ヤベッチ。 あかんわ。こんなマジヲタ連中を審査員にしてもうた時点で、失敗ですわ。
委員長。 じゃあ、みんなですき焼きってことで。
全員。 すっきやき! すっきやき! すっきやき! すっきやき!
オカムラ先生。 (勢いに呑まれ、諦めムードで)……分かりました。じゃあ、全員で調理実習室へ移動!

とうとう全員ですき焼きを食べられることになったオカジョ生徒たちは、すきっ腹を抱えて、超ハイテンションのまま、調理実習室へ移動した。

そこでは、滅茶池メンバー達が甲斐甲斐しく働き、お腹を空かせた生徒たちのために、すき焼きの準備をすっかり整えて待っていた。

実習室には6つの大きなすき焼き鍋が準備され、キレイに切りそろえられた具材が大皿に並び、オニギリが山のように準備され、鍋の中では、割り下がいい感じに温められて、何とも食欲をそそるいい匂いを立てている。

(チームごとに鍋を囲んで座る生徒たち。滅茶池メンバーも二班に分かれて鍋を囲む。)

(そして、審査員二人は教室の端のほうに配置された鍋を、ヤベッチ、サノアナ先生と共に囲む。)

ヤグチ。 ちゃんと全員分用意されてるじゃないですか。
藤本。 仕込み感満点ですよね。
サリナ。 何言うてんのー。結果が決まってから、もう、急遽! 大慌てで鍋を手配してェ、今、ようやっと準備でけたんよー。
ミツウラさん。 たーいへんだったわよねー。
ヒナちゃん。 ねー。
オカムラ先生。 では、委員長。いただきますの挨拶をしてください。
委員長。 じゃあ。みんな、準備はいい? 主よ、今日も我らに糧を与えたまいしことに感謝いたします。アーメン。
全員。 アーメン。
委員長。 いただきまーす!
全員。 いっただっきまぁーすっ! きゃあー♪

一日中、精一杯歌って、お腹を空かせたオカジョの生徒たちが、賑やかにすき焼きを食べはじめた。

一方、こちらには男だけで、しょんぼりとさみしーく鍋を囲む審査員の二人が。

痛井ッ亭。 あのー、娘。さんたちと一緒に鍋を食べられないんでしょうか……
ヤベッチ。 どこまでずうずうしいこと言わはるんですか。

(オカムラ先生が、教室中を歩き回り、「どうだ、旨いか、旨いだろ、はははは」と、娘。さんたちと親しげに談笑している様を、遠くから羨ましげに眺めるマジヲタ二人)

高橋。 あれー、これシソのおむすびや。わたし、これ食べれんわあ。
サリナ。 あ、白い御飯もあるから大丈夫よー。
高橋。 あー。よかったー。
小川。 亀ちゃんも、おむすびなんていいから、まずお肉食べなさい、お肉。ほれほれ。
ヤグチ。 ミキティ、それまだ生っぽくない? お腹コワすよ……。
藤本。 この半生っぽいくらいが、おいしいんすよ。松坂牛っすよ? 刺し身でもいけますって。
ヤグチ。 味覚がオヤジだよね。
藤本。 そんなことないですって(笑)。普通だから。

(こんこんが、愛ちゅんに近寄って、何やらヒソヒソと密談している様が、一瞬画面の端に映る)

Alfred この席、娘。から遠いよね……(涙)
痛井ッ亭。 …………美味しいお肉だよね…………はぁ(深いため息)
サノアナ先生。 モーニング娘。さんが見える位置で食べられるだけでも感謝しないと。最近では、ライブに行っても姿が見えなかったりするらしいですよ。これ以上何を望むんです?
大体、お二人のようなマジヲタを娘。さんの近くに座らせたら何が起るか分かりませんし……責任を持ち切れませんので。それに、娘。さんたちも、落着いて食べられないですから。
痛井ッ亭。 で、でも、いつもは、一緒にお菓子作ったり、手料理食べて貰ったり……な、仲良しなんですっ! ←イタタタ
ヤベッチ。 それは、おたくが勝手に書き散らしてるモー想ですやんか。そんなん、ここでは通用せえへんよ。
痛井ッ亭。 …………これだって同じなんだけど……(ぶつぶつ)
サノアナ先生。 今何か?
痛井ッ亭。 い、いえいえ。なんでもないです。

はぁ……とほほ。

(まったく意気があがらない男だけの鍋を、いじいじとつついていると……
何と! 愛ちゃんと、こんこんが、肉や豆腐をよそったお皿を手に持って近づいてくる!)

愛+紺。 Alfredさん! どうぞ!
(二人同時に、Alfredに皿を差し出す)
愛ちゅん。 わたしのを食べてください。
こんこん。 わたしのからどうぞ!
Alfred うわっ! ど、ど、どーしよーかなー(汗っ)
愛ちゅん。 はい! (可愛く睨みつける)
こんこん。 はい! どうぞ! (可愛く睨みつける。ちょっと笑ってしまいそう)
Alfred イタさん、俺どーしよー!?
痛井ッ亭。 いやあ。羨ましすぃ〜ね〜。両手に花とはまさにこのこと。
Alfred そんなあ、助けてくださいよー。
愛ちゅん。 Alfredさん、わたしが手作りチョコあげたの、忘れてないですよねーっ!?

(タジタジとなるAlfred……これはピンチ!)
こんこん。 Alfredさん、わたしのこと「そばに行って抱きしめてあげたい」とか言ってましたよねーっ!?
痛井ッ亭。 こんこん、テレてるよ。ほっぺ真っ赤だから(笑)。
Alfred ああああ! どうすれば!? ツライ! ツラすぎる! ってか、嬉しすぎて死にそう!
こんこん。 どうぞ! どうぞってば! (お皿をAlfredの鼻先に突きつける)
愛ちゅん。 どっちを食べるの? (同じくお皿を突きつける)
サノアナ先生。 こうしたらどうでしょう? 高橋さんと紺野さん両方に、「はい。あ〜〜ん」してもらって、同時にお肉を口に入れて貰うっていうのは?
愛ちゅん。 え〜〜〜〜(テレ笑い)……いいですよ。
こんこん。 ……ぉ。

(二人が箸で肉をつまみ、左右からAlfredに差し出す。)

Alfred お、大きすぎないですか、その肉。
愛+紺。 はい。あ〜〜ん!
Alfred あ〜〜ん! ……んぐんぐんぐ……(ごっくん)……あーっ、ダッフンダ!

(顔を見合わせて笑う、愛ちゅんとこんこん。)

痛井ッ亭。 こんこん! お、おいらには?
こんこん。 知ーらないっ♪ (楽しそう)

(娘。たちの席をまわり、せっせと世話を焼くヤマモトさん。)

ヤマモト。 さあ、どんどん食べてよー。遠慮しないで、あ、最初からしてないか、あははは。
オカムラ先生。 委員長! ヤグチ! 日本酒もあるぞ。ほら、飲め! ぐいっと行け、がはははは。
ヤグチ。 オカムラさん、ほんとに、修学旅行で浮かれて生徒に酒を強要する中年教師みたいですよ。
オカムラ先生。 オカムラさん!? お前、誰に口きいてるんだよ! 「先生」だろ。
ヤグチ。 そ、そうでした。
オカムラ先生。 ヤグーチ! いいだろ、ヤグチ! 呑めよ! お前、イケる口なんだろー。……藤本。キサマ何物欲しそうな顔で一升ビンを見てるんだよ。お前は、未成年だろうが!
藤本。 はぁ!? 別に物欲しそうな顔してないですよー。(笑)

たくさん食べて、そろそろお腹も一杯になってきたオカジョの生徒たち。

サノアナ先生。 みなさん、充分召し上がりましたか? 辻さん、どうですか。
のの。 ……ホック外した♪ (笑)(注:スカートの横のホック)
ヤグチ。 のの! スカート落ちるよ!
のの。 らいじょうぶらいじょうぶ(笑)。
サノアナ先生。 それでは、収録時間も残りわずかになってまいりましたので、そろそろ、ご馳走様の挨拶を。委員長からお願いします。
委員長。 はい。じゃあ、みんな、いい? ご馳走様でしたっ!
全員。 ご馳走様でしたーっ!

その時!
打ち合わせでもしてあったかのような、絶妙のタイミングで、
調理実習室の扉をガラガラと開け、息急き切って飛び込んできた一人の男がいた。

男。 いやー、お待たせお待たせ! シラタキあったよ。いやはや探した探したー……って。……あれ?

それは、ヤマモトさんからお使いを頼まれた、カトウさんだった!!

カトウ。 どういうことなんだよ、これはよ?
ヤマモト。 お、落ち着けよ、な、な。
カトウ。 落ちつけだぁ!? 喰い終わってんじゃねえのかよ? ああ!?
ヤマモト。 (おちゃらけて)た、食ーべ終わっちゃった〜♪ あはははっ!
カトウ。 あははは……じゃねえだろ! (肩をどつく)
ヤマモト。 お、落ち着けよ。娘。さんたちが見てるだろ。なっ、なっっ!(必死)
カトウ。 落ち着け、じゃねーっつんだよ。お前がシラタキ買ってきてくれ、あとの準備は任せてくれ、って言ったんだろうがよ! (既にブチ切れ寸前)
ヤマモト。 でも……ほら……国民的アイドルがお腹を空かせてるのにさあ、シラタキ待たせる訳にはいかないじゃん。
カトウ。 ふざけんなよ、おい。オメエが「シラタキは体にいい。コンニャクは便秘解消にも役立つから、娘。さんたちの健康維持には絶対欠かせない」って言うから、俺がワザワザ買い出しに行ったんじゃねーか。何、さっさと喰い終わってんだよ。(ケリ!)
ヤマモト。 わわわ、悪かったよ。怒るなよ、なっ? なっ!?
カトウ。 (額に青筋)悪かったですめばケーサツいらね、っつんだよ。書類送検だってされなくてすむんだよ。オメーとコンビ組んで、いいことないわー。ひとっつもないわー!! (ド突き&膝蹴り)
ヤマモト。 (逆ギレ)モーニング娘。さんの現場だから!! モーニング娘。さんを待たせる訳にはいかないから!! (反撃の体当たり)
カトウ。 オメエがシラタキって言いださなきゃ、俺だって一緒にお世話して、一緒に食べられたんだぞ、コラ! (飛び蹴り。そして、倒れたヤマモトの上にジャンプして膝蹴り)
ヤグチ。 カトウさん、ストップ、ストップ!
委員長。 ヤマモトさんが可哀想だよ。一生懸命準備してくれたんだよ。
カトウ。 なんだコラ! やるのか! (拳を振り上げるカトウ)

(逃げまどうモーニング娘。たち)

カトウ。 おめえら、何にも知らねえで、分かったようなこと言ってんじゃねえぞ、コラ。 (倒れているヤマモトを指差し)こいつはなあ、俺が一生懸命肉を切ってる間中、ずーっとケータイで、ストリッパーの彼女といちゃいちゃいちゃいちゃ喋ってやがったんだぞ!
ヤマモト。 (素早く立ち上がる。マジ切れ)テメエ、コンニャロ。娘。さんの前で余計なこと言ってんじゃねえぞコラ!

(その様子を冷静に見ている辻ちゃん)

ヤマモト。 ……あれ? 辻ちゃん、今日は泣かないの?
のの。 うーん。もう馴れた♪
カトウ。 (途端にへなへなとなる)あぁー……馴れちゃったですか。さすがに三回目ともなると馴れちゃいますか。
のの。 うん。飽きた♪
カトウ。 あ、飽きましたか。随分ハッキリ言ってくれちゃうんですね(涙)。
ヤマモト。 大人になったのね、辻ちゃん(涙)
カトウ。 オレらの体を張ったギャグもカタなし、みたいな? ハハ、ハハ、ハハハハハ! (乾いた笑い&悔し涙)

その時、悔し涙にくれるカトウさんのもとに、お皿を持った加護ちゃんが駆け寄り……

あいぼん。 カトウさん。まだお肉残ってましたよ。
買い出しに行ってくれてどうも有難うございました。
はい、これどうぞ♪ 食べてください。
カトウ。 か、加護ちゃああああん(涙)。や、優しいんだなー、加護ちゃんは。
あいぼん。 (みんなに)せっかく買ってきてくれたシラタキ、食べましょうよ。
のの。 そだね。食べよう。まだ入るよ♪
カトウ。 うめえ! うめえよコレ!
やっぱ、娘。さん、最高だな、あは、あは、あはははははー! (嬉し泣き)
加護ちゃん、ありがとう!
あいぼん。 まだ一杯ありますから、どんどん食べて下さいね。(聖母のような微笑み)
のの。 (ボソッと)てゆーか、あいぼん。美味しい役回りだね。

こうして、無事にカトウさんの機嫌も直って、調理実習室に笑い声と笑顔が戻った。

藤本。 (シラタキを箸で摘まみつつ)ところで、ヨモギダ君とか、愚連隊とか、まったくネタに絡んでなかったんだけど、こんなんでいいんですかね?
ヤグチ。 あーー。だってさー、痛井ッ亭。は普段、滅茶池見てないから。
TVはうちらが出る時しかみない人だからさ。絡めようにも無理だよね、そもそも。
ヤベッチ。 (痛井ッ亭。に)おたく、滅茶池見もしないで、こんな企画書かはったん?
オカムラ先生。 見とけよ。(痛井ッ亭。の頭を出席簿ではたく)
痛井ッ亭。 本当ーーーに、申し訳っ。(深々とおじぎ)
Alfred ないまで言うてね、ないまで。
ヤベッチ。 いやいや、それ、僕のセリフですやん。
痛+Alfred (アントニオ猪木のマネで片手を振り上げ)パクったどーーーー♪
オカムラ先生。 誰か、素人さんの暴走を止めてください。寒いです。寒すぎます。(ブルブルッ)

(屈託なく笑う娘。たちの笑顔をカメラが順に拾っていく)

……

こうして今回も、
笑いあり、(必死でペダルを踏む吉澤と小川の絵)
涙あり、(俯く紺野)
食い気あり、(お腹をバンバンと叩くオカジョ2TOP「苦しい」「もう入らない」)
そしてもちろんお色気もありと、(全員でセクシービーム)
内容てんこ盛りだったオカムラ女子高等学校。(オカムラ先生、ヤベッチ、サノアナ先生の笑顔)

そこには、(歌う新垣)
真剣に課題に取組んで、(口論する石川)
精一杯頑張ったという達成感を味わう14人の生徒たちがいた。(歌う亀井、道重、田中)

苦手なことにも、(道重が歌う姿)
逃げることなく堂々と立ち向かい、(紺野が歌う姿)
最後には全員が力を合わせて苦難を乗越え、(全員の顔を見ながら歌う高橋)
仲間としての信頼と結束を、(笑い合う矢口と藤本)
より確かなものにした、(全員を見守る飯田の微笑み)
私立オカムラ女子高等学校の生徒たちであった! (握手し合う姿。抱擁し合う姿。そして全員の笑顔)

(窓の外。夕焼けの赤もすっかり消え、深い紺色の空に半月と宵の明星が光っている)

(ディレクターの声「はい! カットー。お疲れ様でした!」)

(スタジオに起る大きな拍手)

(モーニング娘。たちの「お疲れ様でしたー」という声)

……

(カメラが、誰もいなくなり、照明も落された教室の中を映し出す。既に娘たちの姿はなくシンとしている。)

(カメラが静かにパンして、黒板を映す。)

(BGM:『I WISH』が流れる)

(画面下にエンドロール(クレジット)が流れ始める)

(チョークで描いた思い思いのラクガキをカメラがゆっくりと映していく。)

オカジョ最高♪

オカムラさん好き好き><;

W参上!!

夜露死苦

かっこかわいい人↓

ただの食べる人↓

金魚↓

ドンキー↓

お豆↓

あほ↓

……等など……

(さらにカメラがパンして、黒板の横のハマグチェ理事長の肖像画を映し出す。)

(BGM止まる)

(その丸い穴の中から、顔を出し続けている理事長。憔悴し切った表情。)

ハマグチェ理事長。 おーぃ。……誰かー……一回くらい触れてくれー。イジってくれー。……ぉーぃ……

(BGM止まったところから再開)

(注意深い視聴者は、クレジットの中に、「原案:痛井ッ亭。」の文字を発見♪)←自己満足でごめん

(カメラが引いていく。)

(ヒッチコックばりの撮影トリックを駆使して、カメラが教室の窓を抜け、そのまま外に出て、理事長の顔をフレームに収めたまま遠ざかっていく。)
(そのまま少しづつ高度をあげていくカメラ位置。)
(やがて理事長の顔が識別できなくなり、教室の外壁が映り、どんどん遠くなっていき、そのまま、学校の校舎全体が俯瞰で映し出される。)
(高度がどんどんあがり、校舎の姿も東京の街並みのなかに埋もれてしまう。)
(やがて、遠くに東京タワーの明かりが見え、それも小さくなっていく。)

(もう一度、理事長の寂しそうな声が聞こえる。)

ハマグチェ理事長。 (BGM途切れ)おっちゃんさびしいでー。イジったってやー。……ぉーぃ。

(BGMが『Go Girl〜恋のヴィクトリー〜』に替わる)

滅茶池はご覧の各社の提供でお送りしました。

(娘。たちの頑張る名シーンを回想)

(回想シーンにかぶせて、スポンサー企業名が流れる)

(すき焼き回想シーンでは、ハマグチェ理事長もちゃんといっしょに食べていることとする)

(ついでに、痛井ッ亭。が、こんこんに「はい。あーん♪」して貰っているシーンが、画面の端っこにチラっと映ることとする。お願いだからそういうことにしてください)←痛すぎ

(完)

「岡女合唱部(偽)」第5回(最終回)終わり。お付き合いありがとうございました。

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